今から10数年前に初めてメジャーのスタジアムを訪れた時、大きなスタンドと天然芝のきれいな真緑色に目を奪われて、思わずため息が出てしまった事をはっきり覚えています。

メジャー30球団の中で天然芝が使用されるスタジアムは28球場。芝のメンテナンスを担当する各球場のスタッフの方々はそれぞれに心を砕いて、健康で美しい芝を維持するために様々な工夫をされているようです。

10月上旬、ドジャースとのリーグ優勝決定戦が行われているミルウォーキーのミラーパークを訪れました。日中でも冷え込むこの時期は太陽の出ていない日も多く、開閉式のスタジアムの屋根も閉じられているためグラウンドキーパー泣かせです。

すると試合開始約5時間前、フィールドに長くて大きな機械が出てきました。なんじゃこりゃ?

天然芝は日光が当たらないと光合成ができないため育ちません。そのため少ない光でもよく育つよう品種改良された芝の種を使い、それでも全く日の当たらない場所へはこうして「グラスグローライト」という機械を使って、光合成速度を上げるために波長を調整した人工の太陽光を当ててやるのだそうです。まさか太陽光まで手作りして芝生の手入れをしているとは知りませんでした。

メジャーリーガーたちの足腰を守り、観客の目を楽しませる完璧に整備されたグラウンドの芝は、グラウンドキーパーさんによる日々のたゆまぬ努力のたまものなんだなあ、と感心するばかりです。